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kato-kichi sketch 

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俺俺園芸講座①

前回予告した通り、今回から数回に分けて園芸講座的な内容で書いてみようと思う。

花のアレンジやデザインなどの楽しみ方については
一百姓の俺がどうのこうの言うアレではないので
植物を育てるという部分で、特に鉢物を例にとって進めていく。

失敗しないって事を主眼に置くと
どの本にも書かれている無難な内容になってしまうので
その辺はざっくり、また若干極端に書いていく。
特別な植物や例外などへの注釈も極力書かない。

そもそも、これは「今俺」が「過去俺」にむけて書いてるんだから
「過去俺」が分かるような例えで好き勝手に書かせてもらうし
失敗してもクレームは一切受け付けない。(「メシ食うな」の町田町蔵の顔で)

まあ、正味50人くらいしか見ていないだろうブログなので、その点は無責任で気持ちがいい。

では予防線は十分に張ったので始める。

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まず最初に今回は、「植物を育てるのは何が楽しいのか」
と言う事を考えてみようと思う。

分かっている人にとっては「何を当たり前の事を」
と言う話だが、昔の俺が一番最初に分からなかった事だ。

中学生の頃、初めて音楽をやってみたいと思った時は
楽器を買ってすぐにその楽しさが分かったのに
植物を育てる楽しみは、始めてから暫くは分からなかった。

なぜだろうか。


まず、音楽を始める時の流れから考えてみようと思う。

《音楽を初めてやろうとする時》

今まで聞く側だったが自分もやってみたいなと思う。

やる気満々で楽器屋へ行ってギターを買う

家に帰って「かっこいいなあ」と眺めて嬉しくなる。

高ぶった気持ちで、おもむろにギターを弾いてみる

音が鳴る

音に感動する

ギターを上手になりたいと思う

ギターにハマっていく

簡単に書くとこういう流れになる思う。



では、園芸の場合どうだろう。

《初めて植物を育てようとする時》

今まで見るだけだったが自分もやってみたいなと思う。

やる気満々で花屋に行って植物を買う

家に帰って「かわいいな」と眺めて嬉しくなる


ここまではギターと同じ流れだ。
植物の色、形、質感を見て楽しむ事は、ほとんどの人ができるだろう。

しかし、これを育てようとした場合、この後が明らかに違う。

お気に入りの場所において30分程眺める

「………」(何も起こらない)

とりあえず水と肥料でもやってみる。

「………」(何も起こらない)

何となく花の周りを一周してみる

「………」(何も起こらない)

何も起こらないので、TVでもつけてみる

「趣味の園芸ってゴールデンタイムにやらないのかな……」と思う


「……とりあえずミュージックステーションでも見るかな……」と思う


「……もし木村カエラが瑛太じゃなくて俺を選んでいたら……」と思う


「……もし世界が100人の木村カエラだったら……」と思う


「エーシー♪」(AC公共広告機構)と心で歌う


「……フェミニーナ軟膏て何なんだろう……」と思う



しだいに花を買った事も忘れ一週間が過ぎる



「あ!花が枯れてるう!!!!」


こんな流れになるのではないか。


ギターと植物の違いは一目瞭然。

植物の場合

1)ギターを弾く
2)音が鳴る

という2つの部分が分かりにくいのだ。


人間は能動によってその対象物が反応を示すと嬉しいという
プリミティブな感情があると思う。

原始人が木の棒で何かを叩いて音を鳴らしトランス状態になるような。

ipadなどが人気なのも従来のPCよりも
直感的な操作で瞬時に反応があるからだと思う。(そのわり全然使ってないけど)

ギターは上手に弾けなくても、瞬時に音が出るので
とりあえずその原始的な喜びを感じる事ができるのだ。


植物を育てるのも基本的には同じで
植物に何かをして(ギターの弦を引く)
植物の反応を楽しむ(ギターの音を聞く)のだが
そこが直感的でなかったり、リアクションにタイムラグがあるので
難解に思えてしまうのだ。

当たり前と言えば当たり前の事たが
案外、ここが初心者にとってはポイントなのではないかと思う。

植物もちゃんと弾けるし、音も聞けるようになる。
その結果オリジナルの曲(植物)を作る事ができるのだ。

まず、これを意識する事が超初心者には大切だと俺は思うのだが。

どうでしょう?
イマイチ ?

生き物とギターを同じように考えている時点でダメだ
と言われればそれまでだが
今からペットに変えるわけにもいかないじゃないか。
ここまで結構な長文を書いてきてしまったんだから。


次回は、いよいよ実際に「ギターを弾く事」に関して書いていこうと思う。

内容は以下の様になるかと。

◉擬人化と擬植物化
◉プロも3つ
◉放置プレイの本質
◉振り子の理論

分かりやすく書こうとして
余計にわかりにくくなっている気もするが
ここからは、まさに園芸のデリケートゾーンに踏み込んでいく事になる。

これを読めばすぐに「過去俺」もかなりのギタリストになってしまうだろう。
(次回はギターに例えません)


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《上級者の園芸》


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これは我が師、小立ガーデンの事務所前にある便器プランター。


このパンクな作品を見てあなたはどう思うだろうか?

「便器に花を植えるなんておもしろーい」
と面白がる人もいるかも知れないし

「そんなものに植えて花が可哀想、下品だわ」
と不愉快になる人もいるかも知れない。

植物に限った事ではないが
見る人によって極端に評価が分かれるものは面白い。

この便器は廃校になった小学校かなんかの便器の再利用で
これ以外にもまだ2〜3個プランターとして使われている。

俺がまだ研修させてもらっていた頃から既にあったので
少なくとも15年以上は毎年、花が植えられて来ているのだろう。

こうなると、もはや歴史だし、
エコという視点も出てくるし、
消費者の為のビオラ耐寒性試験の要素も出てくるし
マルセルデュシャンも浮かんでくるし?
酔っぱらいが間違えて用を足すこともあるらしいし
色々な捉え方ができてトータル面白い。

珍しい植物や、豪華で貴重な花じゃなくても
そのバックボーンを含めて
自分なりの意味を感じとることができれば
植物はどうにでも面白がれるのだ。


誰かが言った「素晴らしい花」なんて
ホントは全然素晴らしくないかも知れないのだ。(パーフェクト白目で)

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今年の夏は暑い。

夏になると思い出す音楽。

中2の夏はボ・ガンボス、ニューエスト・モデル、ピーズあたりだったかなあ。
バンドブ〜ム。

田舎の山の中、気が狂った程の大音量で聞いていた。

坊主頭でパピコ吸いながら。





        
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by kato-kichi5 | 2010-07-26 19:08

俺が俺に捧げる園芸講座

ツイッターを始めてから植物に関係して生きている人達の
日常を垣間見る事ができとても面白い。

市場、フラワーデザイナー、生け花の先生、育種家、花屋、趣味家、コンサルタント、卸
造園家、カメラマン、画家そして農家などなど。

花にまつわる人ってたくさんいて、みんなそれぞれに
植物との毎日を送っているのだなという当たり前の事実に感動すらする。

そして自分も、実はすごく楽しい仕事をしてるんだなと改めて思う。
(花関係の人にリムーブされると軽く傷ついたりして)

そして花関係以外の自分の興味ある分野でフォローしている人達の中にも
かなり頻繁に植物についてのつぶやきが散見される。

潜在的植物好きってのはかなり多いのではないか。

ただ、興味があっても自分で育ててみるというのには敷居が高いというか。

実際、自分の友達にも興味はあるが「よく分からないから…」と言う人は多い。

「私はサボテンでも枯らしちゃうから…」という感じの。
(サボテンは水がいらないという都市伝説!)

俺の嫁がその典型で、家にもう20年以上ある観葉植物を
見事に水切れを起こさせてくれて葉っぱ2枚にしてくれた。
(今はとてもとても上手です。…一応書いとかないと)

俺はそういう人が植物の面白さに気付くには
どうすれば良いのかとよく考える。

植物に興味を持った人がすっと始められる何かを
誰か考えられないだろうか。

「そうすれば、花がもっとたくさん売れるから」とか
そういう事ではなくて、やってみれば本当に面白いから。

植物を育てないと損てわけではないけど
もったいないって事よ。ちょっとだけ。


そういう自分も20代前半まで花の事など何も分からなかった。

10年以上前、第一園芸研修させてもらう事になった初日に
大勢の社員の皆さんの前で

「この花なんて名前ですか?」

と聞いたら、みんなが黙ってしまったのを良く覚えている。

「え、だからこの花、何て名前ですか?』

仕方なしに、誰かがため息まじりで

「……………カーネーション……。」

と教えてくれた。


プロでもこういう話は結構あって、山梨のシクラメンで超有名なある生産者の方も
最初は「何で鉢に穴が空いているか」分からなかったと言っていた。

イソトマをイソマトと言い続ける肥料会社の人もいたし。(それは別に良いか)

素晴らしいビオラを作って毎年出荷する、知り合いのおばちゃん生産者も

「とうちょうしちゃうから、とうちょう」

と、徒長(とちょう:茎や枝が無駄に伸びてしまう事)の事を
盗聴(とうちょう)と今でも言っているし。
(俺は彼女をロシアから来た女スパイだと踏んでいる。)


プロでも最初は分からないし、間違えるんだから
初めての人はもっと気楽に始められたらと思う。


昔、ロンドンに住んでいた頃
花屋になると決心して初めて花を買って見ようと思い
チューリップの鉢植えを買って自分の部屋に置いた。

俺にとっては花=チューリップだった。

毎日せっせと水をやりチューリップはどんどん大きくなっていった。
そしてついに花が咲いた。

「俺ってやっぱ花屋になるべき男なんだな」

「ナチュラルボーン花屋って俺の事じゃね?」

と悦に入っていると
チューリープはそれからもどんどん成長していき
最後には大きくなりすぎて倒れ、根元から折れた。

「何で?花ってこういうもの?」

初めての挫折を味わった。

そして色々と考えた結果、一つの重大な過ちに気付いた。

俺はチューリップを暗い部屋に置いたまま太陽に当てていなかったのだ。

つまり、盗聴、いや徒長してしまったのだ。


だから、俺は初心者はそんな基本的な事も忘れると言う事を
よく分かっているのだ。

俺は初心者の心を持つ生産者なのだ。(それって良い事?)


俺は、園芸やガーデニングの先生の多くが
「もともと植物を好きだった人」
なのが初心者が入りにくい理由じゃないかと思っている。(←パンク発言。初心者に限ってね)

最初から植物を楽しめた人は
興味はあるけど楽しみ方が分からない人の気持ちが
分からないのではないか。当たり前の事すぎて。


昔の俺もそうだった。

「まずは何をどう楽しめばいいの?」

広大な植物ワールドの海の前で、海に入って楽しむ人々を眺めながら
立ち尽くすだけだった。

「自分の好きなように自由にやればいいんだよ」

初心者だってそんな事は分かっている。

本当の最初に聞きたいのはそんな事じゃない。


次回は、超初心者向けの園芸教室的な事を書こうと思う。

それは「あの頃の未来」に立っている今の俺が
イギリスでチューリップを買った頃の超初心者の俺に送る
未来からの園芸ラブレターなのである!!!(指で鼻の穴をほじりながら)

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イギリスで初めて育てたチューリップ

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前回のブログで紹介した、花屋かと吉のHPの絵も描いてくれた
河野愛さんがジャケットを担当したSerphのニューアルバム。

ジャケット目当てで購入したが、うーん。
ファーストアルバムもアマゾンしてしまった。

河野さんの絵と同じで様々な要素が緻密に配置されていて
色んな意味でさじ加減が抜群。音楽。


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by kato-kichi5 | 2010-07-11 12:10